日本語の授業全10回が先日終了した。
おれは生まれも育ちも大阪なのでついつい大阪弁がでてしまう。
それがクレームにならないかちょっと心配していたのだが、
「関西弁も勉強できてよかった」という生徒さんの声があったそうでよかった。
基本は「ですます」で話していたので、あまり大阪弁は出にくいと
思っていたのだが「ほんまに」「ちゃう」「あかん」などついつい言っていた。
ある生徒さんからは「ほんまにってどういう意味ですか」って
普通に聞かれてちょっと申し訳なかった。
おれの説明が大阪弁のせいでわからないのは問題だと判断したので、
一度時間をとって簡単な大阪弁講座もした。
でも今になって冷静に考えてみたら、東京の方の人と話すと
1分もしないうちに「関西の人ですか」ってばれてるから、
イントネーションなどが根本的に違う気がする。
こんなおれが日本語の先生をしてていいのだろうか。
そういえば日本語の勉強のために連続テレビ小説「カーネーション」を
見ている生徒さんが、登場人物が何を言っているのか最初はわからなかったが
先生のおかげで少しわかるようになったと言っていた。
まー、なんでもよしわるしはあるか。
日本語の教科書がいい感じで一人でも勉強できそうな本だったので、
おれは教科書のトピックから派生する語彙や話題をいろいろ紹介した。
例えば、日本のテクノロジーという課(レッスン)ではロボットの話があったので
「日本人のロボット観に『鉄腕アトム』『機動戦士ガンダム』『ドラえもん』
などの作品が影響を与えている、仏教や神道の影響もある」という話をした。
「日本語だけでなくいろいろ学べてとても楽しかった」という反応が
あったそうなので、こちらも事前にいろいろ調べたかいがあった。
ただ生徒が発言できる時間(練習)をもっと増やして欲しいという意見もあったので、
この点は反省点。ちょっとおれがしゃべりすぎたかも。
日本の授業では先生が話し、生徒はそれを覚えるというイメージがあるが、
アメリカでは生徒もどんどん発言して授業に参加することが期待される。
「空気を読む」という表現を紹介したときに、
おれはいつもコミュニケーションは大事だと思っているので
この表現やこの表現が生まれる背景にある思想が好きではないと付け加えた。
するとある生徒さんから
「アメリカに来る日本人はそういう人が多いですね」と言われた。
生徒さんはみなさん大人なので、こういう返しもあったりして面白い。
最終回ではカタカナ語を勉強した。
日本人は英語だと思っているが英語ではない和製英語がかなりある。
ハンドル、ニュースキャスター、マイペースなどリストアップすればきりがないほど。
その中でアイドルという単語から話しがふくらみAKB48の話になったので
Youtubeで検索して見つかった「涙サプライズ !」を見せたらえらい盛り上がった。
これを見せながら「これがアイドルです」と言った。
たぶんこれで「アイドル」を覚えていただけただろう。
時給に計算されない授業の準備などあるが、
こちらも学ぶことがあっていろいろと楽しいので
また来期も引き続き日本語の先生をすることにした。
来期は5月から。
[おまけ]
大阪弁や方言について話したときに紹介したYoutubeビデオ